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志賀直哉旧居(高畑サロン)~ 白樺派が集ったモダンな空間 ~|画像たっぷり奈良

奈良公園

文豪 志賀直哉が奈良で9年間、ここで過ごし、長編小説「暗夜行路」もここで完成させたといわれる旧居です。春日大社の直ぐ近くにあり、志賀直哉を慕う文化人が集ったことが偲ばれるモダンともハイカラとも感じるこの旧居は、一見の価値があると感じます。

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志賀直哉旧居(高畑サロン)の概要

志賀直哉自身が設計し、京都の数寄屋大工棟梁の下島松之助に建築を依頼して建てたものです。
京都山科から、奈良の借家に移った後、 昭和4年から9年間住んだ旧居です。
長編小説の「暗夜行路」は、ここで完成させたそうです。
この旧居のある上高畑(地名)は、鎌倉時代の頃から春日大社の神官たちが住んでいた社家があった場所で、旧居は春日大社に向かう神官が歩いた禰宜道(下の禰宜道)の入口のところにあります。

     

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敷地面積は、435坪(1,437㎡)、床面積は、134坪(443㎡)ある大きな邸宅で、洋風の様式も取り入れられており、非常にモダンでハイカラな佇まいです。

食堂と隣接するサンルームは洋風にも和を取り入れた空間で、志賀直哉を慕う多くの文人たちの交流の場となる場所でもあり、高畑サロンと呼ばれました。

     

その後・・・

  • 1938年(昭和13年)に志賀直哉は、時代の変化をいち早く取り入れていきたいという思いと子供の教育を考え、奈良を去り東京へ移住することになります。(志賀直哉は、生涯で30回近く転居をしたそうです。)
  • この翌年に旧居は知人の実業家に売却されました。
  • 終戦後は、米軍に接収され、その解除後は厚生労働省(当時は厚生省)の保養施設として利用されていました。
  • 1978年(昭和53年)に建替工事の話しが上がりましたが、保存運動がおこり、学校法人奈良学園が買収し、守られることになりました。
  • 2009年(平成21年)復元工事、耐震補強を完了し一般公開されるようになりました。
  • 平成12年には国の登録有形文化財として認定され、平成28年には奈良県指定有形文化財(建造物)に指定されました。

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志賀直哉旧居の画像ギャラリー

画像を「クリック」すると大きく見られます。
スマホでは、タップで拡大後、「スワイプ操作」で次の写真が見られます。

撮影:2021年(令和 3年) 9月

Photos by Catharsis  無断転載禁止 ©Catharsis 2021-2024


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画像ギャラリーの補足

破石町バス停から、東に歩く道沿いに、志賀直哉旧居の標識があります。この道に入ると、直ぐにあります。

     

2階の客間

周囲の自然を借景する大きな窓が印象的な部屋です。東と北に大きく設けられた解放的な窓から、御蓋山、花山などが額縁に収まるように望めます。
2階には、この部屋の手前に、書斎があり、ここが「暗夜行路」を完成させた部屋と言われています。

     

1階の書斎

ここも2面に大きな窓あり、庭の緑が部屋を彩ります。北に面する部屋で、主に夏場に使用されていたようです。志賀直哉愛用の筆返しが付いた机が置かれています。
数寄屋数の葦の天井にも情緒を感じます。

     

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茶室

白樺派の精神を生かしたと言われ、 精魂込めて造られている6畳の茶室です。
夫人と子供たちのお茶のお稽古に使われたようです。

     

食堂・サンルーム

洋風の食堂とそれにつながるサンルームです。サンルームには、茶室の待合をイメージした造りで、部屋の隅には井筒型蹲(つくばい)も備えられています。モダンでハイカラな空間です。
志賀直哉を慕う多くの文人たちの交流の場となる場所でもあり、 高畑サロンと呼ばれました。

     

台所

台所には、大きな流し台があり、隣の食堂からも開けられる合理的な戸棚が設置されています。
当時は珍しかった氷で冷やす冷蔵庫も設置されています。

     

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庭は、玄関側の池周りの北庭と、中庭、芝生の南庭があります。北庭の池には、モリアオガエルも生息しているようです。中庭は、茶室や食堂、直哉の居間で囲み、わびさびを生み出しています。一方、南庭(裏庭)は、芝が敷かれた明るい庭で、サンルームや夫人の部屋、子供部屋に面しています。子供用のプールもあります。


たかばたけ茶論

志賀直哉旧居と道を挟んで隣にあるカフェです。
志賀直哉も足を運んだ場所と言われています。
1919年(大正8年)足立源一郎画伯が建てた南フランス ブロバンスの田舎家を模した洋館があります。
その後、中村一雄画伯に受け継がれ、現在は、カフェになっています。
(コロナ禍のためか、金土日のみのオープンです。)
志賀直哉旧居とはお隣という関係で、直接の関係はありませんが、志賀直哉が隣に自宅を建てて移り住んだ時には、直哉をはじめ白樺派文人がここにも集まっていたといいます。


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志賀直哉旧居へのアクセス

アクセス

所在地:
 奈良市高畑町1237-2

最寄駅:
 近鉄 奈良駅、JR 奈良駅

近鉄 奈良駅、JR 奈良駅 から

バス(奈良交通):
 市内循環 外回り「破石町」下車
 徒歩 約 5分

基本情報

開館時間:
   3月〜11月 9:30〜17:30
  12月〜2月  9:30〜16:30

   ※ 年末年始(12/28〜1/5)休館

入館料:
    一 般 350円

駐車場:
   なし
  ※ 近隣の「県営高畑駐車場」を利用
    1,000円 (1日1回) 

     

近隣の宿泊施設

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近隣の見どころ

破石町のバス停前に「頭塔」と呼ばれるピラミッドのような建造物があります。普段は、申込制で近くで見ることもできます。

志賀直哉旧居の前から、「下の禰宜道(ささやきの小径)」を歩き、春日大社の参拝に向かうことができます。志賀直哉も愛した道と言われています。

浮見堂、瑜伽山園地(ゆうがやまえんち)を巡りながら、奈良公園へ向かうこともできます。

「新薬師寺」「白毫寺」の拝観に向かうこともできます。拝観者は、奈良公園より少なめですが、新薬師寺の「十二神将」は、一見の価値があると感じます。


春日山の遊歩が楽しめる「滝坂の道(旧柳生街道)」「春日山遊歩道(南コース)」を散策するのもお勧めです。

また、道を挟んで隣の「たかばたけ茶論」(カフェ)でお茶をいただくものいいかと思います。


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