「広橋梅林」は、「月ヶ瀬梅林(梅渓)」、「賀名生(あのう)梅林」と並ぶ奈良県の三大梅林のひとつです。広橋峠の北側斜面、約25ha(ヘクタール)に白、紅、淡桃色の梅が約5,000本植栽されており、奥行き感を感じる山の風景と彩り豊かな梅の風景が魅力です。
ここでは、その様子を画像たっぷりに紹介しています。
「広橋梅林」の概要
広橋峠の北側斜面、約25ha(ヘクタール)に白、紅、淡桃色の梅が約5,000本の梅が開花します。
見ごろは・・・2月下旬から3月下旬(年によって前後があります)
※ 2022年(令和4年)は、少し遅めで、3月中旬頃から見ごろを迎えました。
- 北面の傾斜地を利用して梅が栽培されており、県の三大梅林の一つとして知られています。
- ハイキングをしながら、金剛・葛城の山々とコラボレーションする梅の景観が楽します。
- 整備され過ぎない少しワイルドな遊歩道を歩くのも魅力です。
- 毎年3月中旬の日曜日には、梅の里山祭が開催されるようです。

「広橋梅林」は、「奈良三大梅林」の一つです。
「奈良三大梅林」は、
・月ヶ瀬梅林(梅渓)
・賀名生(あのう)梅林
・広橋梅林
です。
このページの下段でも改めて紹介しています。
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「広橋梅林」の画像ギャラリー
撮影:2022年(令和 4年)3月
Photos by Catharsis 無断転載禁止 ©Catharsis 2021-2024
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「広橋梅林」の見どころ
遊歩コース
出発点は、広橋峠バス停(法泉寺付近)が良いと思います。車では、無料の駐車場から、向かいの梅林への入口があり、それを登ると「法泉寺」の近くに出ます。
「法泉寺」を起点に前の道を境に、
・上り方向(北方向)に向かうと「天守の森コース」
・下り方向(南方向)に向かうと「梅林満喫コース」
となります。
現地での案内板(マップ)は、「法泉寺」の前の道路沿いに設置されていますが、遊歩マップで、事前に歩くルートを決めておくのがおすすめです。
全般的に勾配のきついところが多くあるコースで、一部、かなり細い道のところもあります。
遊歩マップ
上り方向の「天守の森コース」では、頂上の「高峯稲荷神社」を目印に歩きます。
下り方向の「梅林満喫コース」では、「梅の仲間たちの果樹園」と「展望デッキ」を目印に歩きます。
バスで行かれた場合は、「広林峠バス停」から「展望デッキ」からさらに下って「岩森(下市温泉)バス停」まで、歩くのもいいかもしれません。
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コース紹介
法泉寺(出発点)

駐車場前から、広橋梅林に向かう細い道を登り、少し進むと「法泉寺」の前あたりに出ます。この辺りからの眺望をしばし楽しむことができます。
また、道路沿い(階段のを降りたところ)に、広岡梅林の現地マップが掲示されています。
ここから、まず「天守の森コース」に向かい、その後、ここに戻り「梅林満喫コース」を遊歩しました。
「天守の森コース」全般

山頂に向かうコース(全長約1.2km)で、下方に広がる広橋の集落が一望できる場所や、西北に金剛、葛城の山々が見通せる景勝の中で観梅が楽しめます。
また、2022年(令和4年)3月に遊歩したときは、西側から登るコースで登りましたが、「高峯稲荷神社(広橋城跡)」から東のコースが通行止めとなておりましたので、折り返しました。


このコースで観られるという「広岡奥千本」がどこを指しているのかは、わかりませんでしたが、標高の高い位置からの観梅を楽しむことができました。
高峯稲荷神社(広橋城跡)

「高峯稲荷神社(広橋城跡)」の少し手前から、木々に閉ざされた細い山道になります。
「広橋城跡」には、「高峯稲荷神社」が鎮座しています。」
広橋城跡(天守の森)は
中世南朝のために尽力した広橋氏(中世この地を支配していた郷士)の居城があったところです。
また、1863年(文久3年)8月には天誅組が布陣し、当時の彦根藩の宿営地であった下市に焼き討ちをかけた拠点でもあるようです。
高峯稲荷神社は、
1940年(昭和15年)、日中戦争の当時、紀元2600年(神武天皇即位から)を記念し、出征兵士の武運長久の願いを込めてお祭りされたのが始まりのようです。
ご祭神についての記述は見つけられませんでしたが、稲荷ということから、「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)<古事記>」(日本書紀では、「倉稲魂命(うかのみたまのみこと)」ではないかと拝察します。
また、「高峯稲荷神社(広橋城跡)」からは、付近の眺望はできない状況です。
設置された説明板には、『四方の景観にすぐれ、下方には広橋の集落が一望で眺められ・・』とありますが、これは、このコースからの説明ではないかと感じます。
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「梅林満喫コース」全般

舗装路で、「法泉寺(広橋峠バス停)」から「展望デッキ」を経て、「岩森(下市温泉)バス停」までがコース(約2.5km)となりますが、「梅の仲間たちの果樹園」を経由するハイキングコースを歩くのがおすすめです。
車で来た場合は、駐車場まで引き返す必要がありますので、「法泉寺」から「梅の仲間たちの果樹園」を経て「展望デッキ」までを周回すると満喫できると思います。
梅の仲間たちの果樹園

「梅の仲間たちの果樹園」は、小さな休憩所になっています。
「法泉寺」から、舗装路を歩いてすぐのところに、左方向に下る細い道でも、そのまま舗装路を歩くいて下ってから、左方向に下ってもいけます。
いずれも梅を観ながらの遊歩が楽しめますので、行き帰りでそれぞれを歩くのがいいと思います。
木 道

「梅の仲間たちの果樹園」を少し下ったことに、まっすぐ進む方向に脇道のような細い道がありますので、そこを進みます。
すぐに下りの山道となり、下った左方向に木道があります。
木道を歩くとすぐに、視界が開け、梅林が現れます。
展望デッキ

木道の終点から、急こう配の道を登ったところに「展望デッキ」があります。
「展望デッキ」からの眺望も気持ちがいいものです。
今回は、ここまで、「法泉寺」に戻ることにしましたが、展望デッキ前の道から並行する上の道まで登り、舗装路を歩くルートをとりました。
バスで、来られている場合は、展望デッキから、さらに下って「岩森(下市温泉)バス停」まで、歩く(約1.5㎞程度)こともできます。
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「広橋梅林」へのアクセス
アクセス
所在地:
奈良県吉野郡下市町広橋
最寄駅:
近鉄 下市口駅(吉野線)
バス(奈良交通):
中庵住 行、洞川温泉 行、
岩森(下市温泉)行
「広橋峠」(約20分)下車
すぐ
または、「岩森(下市温泉)」(約10分)下車 すぐ
※「岩森(下市温泉)」からは、上り方向で広橋梅林に向かうルートになります。)
※「岩森(下市温泉)」バス停までは、岩森(下市温泉)行 バスもあります。
奈良三大梅林
奈良県内で梅が群生する絶景を観ることができるのが「賀名生梅林」「月ヶ瀬梅林」「広橋梅林」で、「奈良三大梅林」と呼ばれます。
是非合わせてご覧ください。
また、いにしえの時代は、花見といえば、梅が主体であったといわれています。奈良三大梅林以外でも奈良の歴史や景観と合わせて観られる梅は、奈良ならではの風情が楽しめると思います。
そんな、スポットも順次紹介していきたいと思います。
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