奈良公園には、1,100頭強(2021年7月調査時点)の野生の鹿が生息してます。この鹿たちが、ナチュラルホルンの音に誘われて集まってくるのが「鹿寄せ」です。
ホルンの音とともに、鹿たちがやってくる風景は、奈良の風物詩の一つとなっており、なんとも心安らぐものがあります。
鹿寄せの概要

「鹿寄せ」は、春日大社参道の南側(春日大社境内)の飛火野と呼ばれる場所で行われます。
「奈良の鹿愛護会」の方が奏でるナチュラルホルンの音色に誘われ、周囲からたくさんの鹿たちが集まって来ます。
鹿とともに暮らす奈良の風情が感じられる行事です。
通常は観光イベントとして予約ができ希望日に観ることができます(有料)が、無料で観賞できる期間が設けられるようになり、奈良の風物詩の一つとなっています。
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ホルンが吹かれるのは

事故や病気、出産の時期など保護が必要となった鹿をる鹿を保護する施設として、鹿苑が設けられていますが、この鹿苑が1892年(明治25年)に、竣工した際の「鹿苑竣工奉告祭」でラッパを使ったことが、始まりのようです。
なぜ、楽器にホルンが選ばれたかは不明ですが、個人的には、ホルンの丸い形や音の感じが飛火野の風景にマッチするようにも感じます。
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「鹿寄せ」の画像ギャラリー
撮影:令和3年12月( 奈良の冬景~「鹿寄せ」 )
Photos by Catharsis 無断転載禁止 ©Catharsis 2021-2024
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鹿寄せの流れ(ギャラリーの補足)

鹿寄せの流れや注意事項などの説明の後、ナチュラルホルンが吹かれます。

徐々に、ゆっくりとですが、たくさんの鹿たちが集まってきます。(想像しているより、ゆっくりとやってくる感じです。)

「奈良の鹿愛護会」の方から、餌となるドングリが撒まかれます。
(有料の時は、鹿せんべいを準備(有料)してもらうこともできるようです。)
撒かれたどんぐりを食べ終わると、鹿たちは、周囲の森林の中に戻っていきます。また、見学者も鹿とともに自然に解散していきます。
鹿寄せの歴史
1892年(明治25年)に、鹿苑竣工奉告祭でラッパを使ったのが始まりのようです。その後、戦時中には、一時中断しますが、1949年(昭和24年)に復活しています。
また、
- 1980年(昭和55年)に、奈良市・奈良市観光協会主催の「奈良大和路キャンペーン(冬の鹿寄せ)」
- 2006年(平成18年)に、奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合主催の「鹿寄せ」
- 2013年(平成25年)には、奈良市観光協会主催の「なつの鹿寄せ」
が順次行われるようになり、無料で自由に観賞できる機会が持てるようになりました。
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開催日(2024年)
自由観賞できる『なつの鹿寄せ』『 奈良の冬景~「鹿寄せ」』『 冬の鹿寄せ 』 期間があります。
また、有料ですが、申し込みにより希望日に鑑賞することができます。こちらは、団体での観光のオプションイベントとしてお勧めです。
各開催は、1日1回のみ、約20分程度 で行われます。
なつの鹿寄せ
公益社団法人奈良市観光協会主催
開催日:
8月
3日(土)・4日(日)
10日(土)・11日(日)
17日(土)・18日(日)
24日(土)・25日(日)
合計8日
雨天決行・荒天中止
開始時刻:
9:30 ~
奈良の冬景~「鹿寄せ」
奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合奈良支部主催
開催日:
12月1日~12月14日(予定)
(※詳細は未定)
開始時刻:
10:00 ~
冬の鹿寄せ
奈良市・公益社団法人奈良市観光協会主催
開催日:
1月上旬から、2月下旬頃 の
土、日、月、祝日
(※2025年は、詳細未定)
開始時刻:
10:00~
有料開催(希望日)
申込先は、こちら
開催日:
申し込みにより、希望日に開催
(1日1組に限られます。)
開始時刻:
8:00〜11:00 の間で指定可能
夏季(7〜9月)は、8:00〜10:00
※ 希望日の1ヶ月前までに申し込むことができます。(1年前から、予約可能)
※ 年末年始は休み
料 金:
25,000円 / 回
※収益は「奈良のシカ」の保護活動に活用されるようです。
いずれも、
※ 雨天決行・荒天中止
※ 都合により、日程が変更になる場合があります
開催日時については、公式サイトでご確認ください。
詳細は、公式サイト(→ こちら )で、ご確認ください
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鹿寄せ会場(飛火野)へのアクセス
アクセス
所在地:
奈良市春日野町
最寄駅:
近鉄 奈良駅、JR 奈良駅
バス(奈良交通):
市内循環バス(外回り)
「春日大社表参道」下車すぐ
徒歩:
約 15分 程度
バス(奈良交通):
市内循環バス(外回り)
「春日大社表参道」下車 すぐ
徒歩:
約 25分 程度
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近隣の見どころ
飛火野(とびひの)は、春日大社の境内ですので、奈良公園全般を散策・拝観することができます。
春日大社の参拝はもとより、春日大社境内には、数々の巨木(飛火野にもあります)や「萬葉植物園(神苑)」「鹿苑」「禰宜道」、本殿南側の「若宮十五社めぐり」、北側の「九社めぐり」など様々な見どころがあります。
鹿苑(ろくえん)での行事
鹿に関わる見どころとして、参道を少し進んだ所に、「鹿苑」があります。そこには、保護された鹿に関する説明や、保護鹿にどんぐりをあげることもできます。また、「鹿の角切」や「子鹿公開」などの行事も行われます。
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