「采女祭(読み方:うねめまつり)」は、奈良「猿沢池」のほとりに、鎮座する采女神社(うねめじんじゃ)の例祭です。毎年9月の仲秋の名月の日に行われ、猿沢池に浮かべられた管絃船で雅楽が奏でられながら、周回する様は幽玄さを感じるものです。
ここでは、例祭の内容とその様子を画像や動画でご覧いただけるようにしています。
采女祭の概要
采女祭は、奈良時代に、帝の寵愛(ちょうあい)が衰えてしまったことを嘆き、ついには猿沢の池に身を投げてしまった采女(宮中で天皇・皇后に仕え、身の回りの世話をした女官)の霊を鎮めるとともに、人々の幸せを祈る祭礼です。
采女の悲恋の伝説が始まりですが、現在は、人々の幸せを願うお祭りとして大切に受け継がれています。
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采女祭は、奈良を代表する景観として人気のスポット「猿沢池」を舞台に行われます。
開催は、毎年、仲秋の名月の日 です。
(また、前日には、「宵宮祭」が斎行されます。)
2024年の采女祭のパンフレットは こちら
猿沢池に、二隻の管絃船が浮かべられ、雅楽が奏でられながら、猿沢池を周回する様は幽玄さを感じるものです。
2023年(令和5年)は、コロナ禍を経て、9月29日に、4年ぶりに斎行され、特別講演の「うた語り~采女ものがたり~」が行われました。
采女神社では、年に一度、この日だけ「糸占い」が授与されます。
糸占いは、神社の前で中秋の名月の月明かりで縫針に赤糸を通せば、願いが叶うと伝えられているご神物です。
ちなみに、数は少なめですが屋台も出ます。
采女神社の歴史や采女の伝説については、下のリンクで
詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
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采女祭の画像ギャラリー
Photos by Catharsis 無断転載禁止 ©Catharsis 2021-2024
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采女祭の流れ
花扇(はなおうぎ)奉納行列
御所車に乗った十二単姿の花扇使や天平衣装をまとった人々が華やかに市内を練り歩く「花扇奉納行列」で始まります。
「花扇」は、秋の七草などで美しく飾られた2mあまりの扇です。
夕方5時ころにJR奈良駅から、「花扇」を取り囲むように行列が出発し、猿沢池 采女神社まで練り歩きます。
行列開始前のため、参列者が、三条通るを歩き、JR奈良駅に向かいます。
また、三条通りには、采女祭開催の提灯や旗が掲げられています。
※ 行列が三条通りを練り歩く時間帯は、三条通りは、交通規制がかかります。
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花扇奉納神事
午後6時頃、行列とともに「花扇」が采女神社に到着し、采女神社内で、春日大社の神職による厳かな「花扇奉納神事」が行われます。
特別公演(2023年)
2023年は、「花扇奉納神事」の後、特別公演として、うた語り「采女ものがたり」が猿沢池で行われました。
美しい笛の調べとともに、采女の伝説について語られました。
これについても、動画でご覧いただけるようにしましたので、是非ご覧ください。
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管絃船の儀
采女神社で神事が行われた後、花扇を管絃船(龍頭船)に移されます。
そして、午後7時頃になると、雅楽の調べの中、2隻の管絃船(龍頭鷁首・りゅうとうげきす)が猿沢池をゆっくりと巡ります。
まさに、采女祭のクライマックスともいえる行事で、この優雅な様子を見ようと、多くの人が猿沢池の淵をぐるりと取り囲むように並びます。
花扇が積まれた「龍頭船(りゅうとうせん)」を前に、「鷁首船(げきすせん)」が続きます。
花扇使や「福島県郡山市のミスうねめ」「NARA CITYコンシェルジュ」を乗せた2隻の船が、池に浮かぶ流し灯籠に沿ってゆっくりと進みます。まさに幽玄を感じる時間です。
管絃船の周回(2週)が終わると、最後に「花扇」を積んだ「龍頭船」が池の中央まで漕ぎ出し、「花扇」を池に投じ、采女の霊が鎮まることを祈ります。
これで、采女祭が終了します。
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采女祭 動画
采女祭の一連の様子を動画でご覧ください。
采女神社へのアクセス
アクセス
所在地:
奈良県奈良市樽井町 猿沢池横
最寄駅:
JR 奈良駅、近鉄 奈良駅
>近鉄奈良駅 から
徒歩 約 5分
>JR 奈良駅 から
徒歩 約15分
または、
バス(市内循環 外回り)
近鉄奈良駅下車、徒歩 約5分
基本情報
拝観料・拝観時間:
自由散策
※ 社に入れるのは、9月 采女祭の時のみ
駐車場:
なし(周辺駐車場を利用)
采女神社について
↓↓ 詳しくは こちら ↓↓
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