菅原家ゆかりの地、奈良市菅原町に鎮座する菅原天満宮では、道真公がこよなく愛した梅にちなんで、毎年、盆梅展が行われます。
展示される約200鉢の盆梅と境内に花開く約100本の梅が観られ、梅の見どころの一つです。
盆梅展の概要
開催時期
毎年 2月初旬から3月初旬の梅の開花時期行われます。
2023年(令和5年)は、2月5日(日)~3月5日(日)の開催でした。
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年々鉢数を増し、昨今では約 130品種、約 200鉢 の盆梅が展示されます。境内の約100本の梅の木もこの時期に開花し、菅原家ゆかりの地で道真公に思いを馳せながら、甘い香りとともに清楚な姿を楽しむことができます。
菅原天満宮は、菅原家一系三神を祀る延喜式内社の日本最古の天満宮と言われますが、奈良市内の観光中心エリアからは、ややはずれるため穴場的存在です。
それでも、盆梅展の時期は訪れる人も多くなります。
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盆梅展の画像ギャラリー
コロナ対策として、屋内の盆梅展示は、中止されていましたが、2023年(令和5年)は、再開されました。
堂内の盆梅展示は、梅林と異なる、雅な風情を感じるものです。梅の香りも濃く感じます。
撮影:2021年(令和3年)2月、2023年(令和5年)3月
Photos by Catharsis 無断転載禁止 ©Catharsis 2021-2024
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天満宮と梅

天満宮は菅原道真公が祀られる天神信仰の神社です。
天満宮では、梅を愛した道真公にちなんで、神紋に梅紋が用いられ、梅が大切にされています。
また、神紋には、「梅花」「梅鉢」「星梅鉢」などいくつか種類があります。
梅を愛でた道真公
901年(昌泰4 年)、時の右大臣であった菅原道真公は、藤原氏の陰謀により大宰府(九州)の大宰権帥(だざいのごんのそち)に左遷されることとなります。(→ 詳しくは、こちら)
都を離れる日、幼い頃より親しんできた紅梅殿(こうばいでん)<=道真公の邸宅>で大切にしていた梅に語り掛けるように詠んだといわれる歌があります。

東風(こち)吹かば
にほひをこせよ 梅の花
主なしとて 春を忘るな(春な忘れそ)
(訳)
梅の花よ、春風が吹いたら、匂いを(京から太宰府まで)送ってほしい
自分(主人)が、いなくったかたといって、春を忘れないように
そして、主人(道真)を慕った梅は、道真が大宰府に着くと、一夜のうちに道真の元へ飛んで来たといわれています。
これが、有名な「飛梅伝説」ですが、これには、別の話もあるようです。
道真に随行して大宰府に向かった白太夫(=伊勢神宮の神職度会(わたらい)春彦といわれる)が、都の道真の邸宅から梅を根分けして持ってきたものを、都から取り寄せたことを伏せるため「梅が飛んできた」と言った、というものです。
菅原天満宮と道真公について

菅原天満宮や道真公については、こちらの記事で紹介していますので、ぜひ、合わせてご覧ください。
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菅原天満宮(奈良)へのアクセス
アクセス
所在地:
奈良県奈良市菅原町東1-15-1
最寄駅:
近鉄 大和西大寺駅、近鉄 尼ヶ辻駅
いずれも 徒歩 約 15分
バス利用(奈良交通)
・学園前駅(南)行
「阪奈菅原」下車 徒歩 約 5分
・近鉄 奈良駅行
「阪奈菅原」下車 徒歩 約 5分
・阪奈菅原 行
「菅原天満宮」下車 すぐ
基本情報
社務所受付時間:
9:00~16:00
拝観料(盆梅展):
大人 500円
※ 境内入場は、無料
2021年、2022年は、コロナ蔓延防止のため堂内展示は、中止されました。
駐車場:
有(無料)
※ 内容が変更になっている場合がありますので、詳細は、公式ページをご覧ください。
菅原天満宮(奈良)の公式ページは、こちら
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近隣の見どころ
近鉄 西大寺駅から徒歩15分程度の所に位置します。西大寺駅付近には「西大寺」、菅原天満宮近くには、かつて「菅原寺」と言われた「喜光寺」があります。また、平城宮跡、薬師寺、唐招提寺なども付近のエリアにあります。かつての平城京の左京で菅原家ゆかりの地のためか、天満宮の末社もいくつか鎮座しているのも興味深いところです。
平城京について、くわしくはこちら
平城京における寺院の位置関係も紹介しています。
平城宮跡の見どころについては、こちら
復原整備も進められており、見どころも多くあります。
菅原天満宮すくそば、行基さんゆかりの寺院
左京エリアの著名なお寺
2月、3月の見どころ
2月の見どころ
3月の見どころ
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