自宅で珈琲を焙煎すると聞くと大変なことのように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、コーヒーを煎るのは、意外と簡単です・・そして奥深いものです。
ここでは、その手順を紹介します。簡単な道具でも焙煎できますので、是非やってみてください。
今までにないコーヒーとの出会いがあるかもしれません。
生豆と焙煎後の豆
焙煎前の生豆と見慣れた焙煎後のコーヒー豆です。
自宅焙煎の醍醐味は、焙煎度合いによる味の違いも満喫できることです。好みに合う、”激うま”コーヒーを楽しみましょう!
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準備するもの
まず、次の5点を準備しておくのがいいです。もちろん代用できるものがあれば、それでもかまいません。
※ 画像のリンクは、楽天に移行します。
卓上コンロは、通常の据え付けのコンロで安全装置が働いて火力が弱まってしまうことで、うまく焙煎できないときにお勧めです。また、庭やアウトドアで焙煎して飲むなんて時にいいですね。
私も、”いるいる”(焙煎器)を使っていますが、据え付けのコンロでは、安全装置が働きます。ただ、焼物であるため、多少の時間弱火になる時間があっても、余熱で焙煎してます。
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焙煎の手順
まず、全体の流れを動画でご覧いただくと分かりやすいと思います。
是非ご覧ください
手順1:生豆の状態を確認する
トレイに焙煎する生豆をトレイに出し、状態を確認します。手に入れた生豆は、まず、状態を確認した方がいいです。
輸入される生豆は、品質の確認を経ていますが、グレードがあり、中には「欠点豆」と呼ばれる不良豆や、ひどいときは(極まれ?でしょうが)、小石が混入していることもあるそうです(私は、今のところ小石の混入は経験したことがありませんが。)。
小石などが入っていた場合、知らずにミルにかけてしまうと、ミルの破損にもつながりかねませんので注意をしていきたいです。
おいしいコーヒーを追求していくためには、欠けていたり、つぶれていたり、他の豆と比べ色味が明らかに変だったり、見るからに粒のサイズが小さかったり、虫食いがあったり、カビていたりなどの欠点豆を取り除いていく必要があります。
ただ、私は、それほど気にせず、購入した初回に状態を確認するくらいです。ざっと見て、異物が入っていないか、豆の程度がどんなものかを見る くらいです。ひどいものでなければ2回目以降は、特にやらずにそのまま、焙煎してしまいます。
そして焙煎後に、不良豆の取り除いています。焙煎後の方が、欠点豆を判別しやすような気もします。
粒が揃っていないとか、見てくれの形が悪いとかでも、淹れてみると普通においしいケースもあります。
欠点豆の厳しい排除は、後々、試してみようと思っていますが、生豆の状態では、ざっとで、あるいは(一度確認した後は、問題ないものであれば)省略してもいいように感じます。
※ ただし、購入先、購入銘柄、購入時期により、欠点豆が、多く含まれ場合があります。このような残念な豆の場合は、少し念入りにピッキング(欠点豆の取り除き)を行います。
(数が多い場合は、取り除く際に ”このクソ豆がぁ” とつぶやいてしまいます。)
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手順2:生豆の水洗い(良し悪しがあるので、原則不要だと思います)
焙煎前に、水洗いをすると、雑味がなくなっておいしくなるという声があります。水洗いをしたときに、浮いてくるような豆を欠点豆として取り除くという”ふるい”にもなるようです。
味の変化を確認してみたいという場合に、一度試してみるというレベルでとらえた方がよさそうです
当面の手順としては、省略して問題ないものだと思っており、私は、やっていません。
私も、何度かやってみましたので、その際のレポートをご参照ください(→こちら)
※水洗いによる味の違いは、豆によると思いますが、どうしても雑味の多く出る豆の場合に限って試してみてはいかがか、という感じです。
(それで、味の違いが実感できれば、取り入れてみる価値はあるかもしれません。)
手順3:焙煎する
この焙煎器の場合、付属のカップで3杯くらいの量の生豆を焙煎器の上の穴から入れます。この量で煎るとムラが少なく仕上がり、いいと感じています。
ガスレンジで中火くらいで、円を描くようにゆすりながら、温めていきます。温め始めの揺さぶりは、ゆすったり、止めたりの繰り返しで良いのですが、私は、ムラが極力出ないようにとの思いから、ほとんど止めずにゆすっています。
4,5分くらいで、豆臭い煙が出だします(時間は、火加減にもよります。)。
7,8分すると、パチパチとかポコポコという音がしてきます。
これを「1ハゼ」と言い、水分や二酸化炭素が出る際に豆がはじける音です。薄皮も剥がれます。
「1ハゼ」の状態になったら、浅煎りの状態になっています。
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目指す(好みの)焙煎度を狙うポイント
ここは、大切です!
ここ(「1ハゼ」の状態)になってからが、煎り具合を決める段階となります。
つまり、浅煎りが好みであれば、これが少し収まるくらいが、いい煎り加減ではないかと思います。
穴から色味をのぞいて確認します、が、見えにくいため “音” が頼りです。
私の場合、この段階からは、変化(焙煎度合い)の速度が速いので、火から遠ざけたり、近づけたりしながら、自分の好みになるよう頃合いを図ります。
火を消してからの余熱で微調整もします。浅煎りすぎないよう、深煎りすぎないよう、自分の好みに合わせた煎り方を目指します。
(均一に煎れるように、幾度かチャレンジが必要かもしれませんが、これも楽しいです。)
深煎りの状態にするときは、「チリチリ、ジー、ジュー、チュー」というたぐいの音(これを「2ハゼ」というようです)になるまで焙煎します。
(最後の10秒から、20秒くらいは余熱で調整するのがいいと思います。)
2ハゼが終わるころには、コーヒー豆の表面に油がにじみ出してくる段階になります。
とにかく、何回かやってみて、自分の好みのコーヒーになるタイミングで焙煎を止めることが大切です。
私は、1ハゼが収まり出し頃合いで、火から外し、2ハゼが起きるか起きないかのところで焙煎を終了しています。
それでも、豆によって、このタイミングが微妙に違ってきますので、それも踏まえて焙煎を行う必要があります。
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手順4:冷ます
予熱で好みの煎り具合を見て、納得がいったところで取っ手の後ろの穴から、煎りあがったコーヒー豆を金網のザル(できれば取っ手付き)に出します。
※焙煎器の取っ手の部分以外(焼き物が露出している部分)は、高熱になるのでやけどをしないよう十分に注意をしてください。
ザルにあけてからは、焙煎が進まにように、振りながら、うちわであおぎ、温度を下げるようにします。
2つのざるを使って移し変えながら、薄皮(「チャフ(シルバースキン)」と言います)もできるだけ取り除きます。
(あまりお勧めできないかもしれませんが、ふうふうと吹いて飛ばしています。)
手順5:出来ばえを確認する
ある程度冷めたら、トレーに移し、さらにしばらく冷まします。
色が変な豆は、取り除きます(自分基準でいいと思います。)
異物があれば、もちろん取り除きます。
これで、出来上がりです。
ある程度の量の焙煎豆を作り置きたいたいときは、第二クールに入ります。
焙煎し終わったコーヒー豆が、冷めた段階で、保存用のキャニスターに移し、保管します。
焙煎度合い、コーヒー豆の保存について
焙煎度合いによる味の違いやコーヒー豆の保存方法については、こちらの記事にまとめていますので合わせてご覧ください。
豆の種類だけではなく、焙煎度合いによっても味が変わります。
この焙煎度合いを好みの味に調整するのも楽しみであり、自宅焙煎の醍醐味ですね。
また、焙煎後のコーヒーは、劣化が早くなるので、適切に保存をして、おいいしいタイミングで飲むのがおすすめです。
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まとめ
- コーヒーの自宅焙煎は楽しいし、ワクワクします。
- 手焙煎のコントロールは、ポコポコ音がし出した「1ハゼ」からは、結構早く焙煎が進むので、狙う焙煎度合いになるコツをつかむといいです。
- 挽きたてならぬ、煎りたてコーヒーが飲めることになります・・・これも、是非やってみてください。コーヒーを入れるときの泡立ちが今まで見たことがないくらい出て感動します。
- ただ、煎りたては、抽出時にこのガスが出過ぎるので、2,3日置いてから淹れると美味しくなるようです。(焙煎後、1週間目から2週間目の間がおいしいという知見もありますので、置く期間を変えて味の変化を試し、好みの味となる期間を試してみるものお勧めです。)
- 豆によって、ポコポコ音の出方が微妙に違います。焙煎の進み方も微妙に違いますので、その豆に合わせて焙煎するようにします。
- やけどには、くれぐれも注意してください。
- 焙煎した豆に、やけに「しわが多い」と感じることがあります。この他に自宅焙煎で気になったことを記事にしていますので、合わせてご覧ください。
私が愛用している焙煎器です。豆の焙煎状態が見えにくい点はありますが、シンプルで使い勝手は、いいです。焼物なので、安定した熱量が加えられるのが良いと感じています。
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はじめは、自分の好みの豆を1kgくらい購入し、感覚をつかんでみるのがいいのではないかと思います。
好みの豆が、良く分からないときは、お試しセットで、数種類をセット売りしているものもあります。
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より、手軽に焙煎するには
自分でローストするのはちょっとと思う方には、自動焙煎器もあります。
こちらなら、もっと手軽に自宅焙煎の煎りたてのコーヒーが楽しめます。
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せっかく焙煎したコーヒーを入れるヤバい方法
今度は、ドリップの仕方についての奥義というか極意を知りましたので紹介したいと思います。
家庭でも専門コーヒー店のような味を出す方法は、こちら
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